オリジナルデジモンストーリー掲示板NEXT
 

小説とその感想の掲示板です。小説を投稿される方は小説投稿規約を必ずお読みください。

         


ID.4989
 
■投稿者:ut 
■投稿日:2018/05/03(木) 19:17


古き良き?感想
「古き良き未来」、矛盾したようでなんとなく意味が伝わるタイトルであります。
作中で「君の見ていた古き良き未来は存在しない」とジェームズは断言しましたが、春子が自分の信じる「選ばれし子供」像に従った行動でシーラが救われたように「古き良き未来」は極狭い範囲の中だけでも確かに存在するものなのでしょう。やがてそれは極狭いところだけではなく人から人へ伝わって行くのかもしれない、そう解釈できる結末でした。

自分が感じるこの作品のイメージカラーはモノトーンとかセピア色なんですよね。同人誌版の表紙からして曇り空・寒色で表現されたビル・ベージュのコート・ドーベルモンでくすんだ暖色のない色合いです(このENNEさんのイラストの印象が大きいのかもしれません)。冬の曇り空の印象が強い本作の中で、年老いたジェームズと並ぶもう一人の若い主人公の名前が「春子」という名前なのは、冬が明け春が来ることを新しい世代の誕生と重ね合わせ、またセピア調のイメージを春の芽吹きが運ぶ様々な色彩が一新する、というニュアンスのように感じられます。シックな色使いのドーベルモンが金色のクーレスガルルモンになるのも象徴的ですね。対決する相手も黒いウォーグレイモンですし。

個人的にグッと来た一節は「ウォーグレイモンは再び、その腕を取ってでも助かりたいという衝動に駆られた」の部分です。悪役が絶体絶命の瞬間に達観して罪滅ぼしに自ら死を受け入れるんじゃなくて、希望を見つけて「生きたい!」と感じるシーンにグッときます。この後、散々ウォーグレイモン視点でどんな危機的状況でも表情が変わらないと描写されたジェームズに対して「なんて顔だ」と評するところもグッとポイントですね。

同人誌版で拝読させていただきましたが、読みやすく面白い作品でした。「ゆめのしま」で声をかけて頂いた件も含めて、お礼を申し上げます。ありがとうございました!


スレッド記事表示 No.4937 グッド・オールド・フューチャー 9/また会おうRyuto2018/03/26(月) 00:00
       No.4938 エピローグ/2049年の選ばれし子どもRyuto2018/03/26(月) 00:00
       No.4939 あとがきRyuto2018/03/26(月) 00:01
       No.4946 よ、よ〜し、一番乗りだぁtonakai2018/03/26(月) 21:11
       No.4958 英雄ってのは英雄になろうとした瞬間に失格なのよね夏P(ナッピー)2018/04/07(土) 04:03
       No.4989 古き良き?感想ut2018/05/03(木) 19:17