オリジナルデジモンストーリー掲示板NEXT
 

小説とその感想の掲示板です。小説を投稿される方は小説投稿規約を必ずお読みください。

         


ID.4695
 
■投稿者:すすやん 
■投稿日:2017/03/12(日) 23:15


デジモンアドベンチャーtri. タケメイ二次小説 第3章「思惑」
「メイメイ!」

急に呼び止められて、一瞬私はビクッと反応した。声の正体はわかっていたが、正直どんな顔をしているのか不安だった。
私は深呼吸をすると、恐る恐る振り返る。そこにはいつもの可愛い笑顔浮かべた1つ年下の女の子。

「ミミさん……」

多分その時の私はバツの悪そうな顔をしていたと思う。
タケルくんから告白を受けてから、なんとなくミミさんとは顔を合わせずらかった。理由は私自身わからないけど、タケルくんとの事をミミさんに知られると不味い気がしたのだ。

「タケル君に告白されたんだって?」
バレてる!
ミミさんは目を細めて、少し笑ったような顔をしている。笑ったような顔をしているが、その内心には何がうごめいているのだろうか…。私にはわからなかった。

「いえ、そのぅ…」
「んで、OKしたんだって?」
「えーっと、それは…」
私がわたわたしていると、ミミさんはズカズカと一気に迫ってくる。そして、私の手を握り、

「おめでとっ! メイメイ!」
「へっ⁉」
私は予想外の反応に間抜けな声をあげてしまった。改めて、ミミさんを見る。
そこにはいつものミミさん。
満面の笑みで私の腕を上下に揺らす。

「ミミさん、その…怒ってないんですか?」
私が恐る恐る尋ねると、ミミさんはキョトンとし、

「どーして? アタシ、メイメイが幸せそうで、ものすごくうれしいよ?」
私の問いに困った顔を浮かべながら、ミミさんは答えた。どうやら、私の思い違いだったようだ。

「いえ、すみません。へんな事を聞いてしまって…」
「もう、メイメイ! アタシがそんなことで起こると思ったの? 失礼しちゃう」
ムスッとむくれるミミさん。きっと空さんのマネをしているのだろう。さっきからコロコロと表情が変わって、可愛い人だ。

「すみません。いつかは言わないといけないと思ってたんですけど、タイミングがなくて…」
「ううん、大丈夫!ミミ的にはチョーヨユー! ぜーんぜん、気にしてないから! だから…」
ミミさんは、そこで一旦一息付けると、

「空さんや京ちゃん、ヒカリちゃん誘ってデートの服探しに行こっ!」
「えっ! いや、デートってほどじゃ…」
「違うの?」
「いえ、違わないというか、まぁデートではありますね…」
「今度の土曜日でしょ? 放課後で大丈夫だよね?」
「えっ? あっ…ハイ…」
あれ? ミミさん今なんて言った?
「ミミさん、どうして日付をご存知で?」
「? パルモンがパタモンとメイクーモンから聞いたって」
メイちゃん!
ということは、もうすでに皆さんご存じなのか…。
別に隠す程の事でもないし、きっとメイちゃんも楽しみだけんしかたないか…。

「アタシがメイメイをコーディネートしてあげるね🎵 覚悟しておいてね〜🎵」
うう…、ミミさんには逆らえそうにないなー。

「わかりました。よろしくお願いします」
「オッケー! このミミ様にまっかせなさーい🎵」
こうして翌日の放課後、私たちは服を探しにお店にやって来たのでした。



「メイメイ、これ! ゼーッタイ似合うって!」

ミミさんが得意げに持ってきたのは、真っ赤なキャミソールとかなり短めのホットパンツ。確かにインナーとしてキャミソール、上からジャケットを羽織れば、かなりカッコいいかも…。でも、ホットパンツは合わないし、そもそもそんなカッコいいの私には似合わないなぁ…。

「ミミさん、ちょっと私には似合わないんじゃないでしょうか?」
「ノープロブレム! メイメイならセクシーな感じの服も似合うって!」
「さすがに少し派手すぎません?」
「えーっ、そう?」
「そーれならー! こんなのはどうでしょう?」

何故かセクシー系を推すミミさんに対して、ひかは私の意見に賛同してくれた。ムスッと不満気なミミさんを横に今度は京さんが服を持って来てくれた。

「ここは芽心さんのイメージ通り、ワンピースなど如何でしょう? ここはボディラインがハッキリするタイプがいいでしょう。ちなみ裾は長めがいいですか? 私のオススメは膝上くらいの短めなんですけど、長めにしてカーディガンを羽織れば、大人っぽくなって更に芽心さんおイメージに合うと思います。ああ、でも少しイメージを変えるなら、上はノースリーブ、下はスキニーパンツって言うにもありですね。案外パーカーを羽織るのもアリですねェ〜。あと…」

早い! ほぼ何を言ってるのか、わからなかった…。
次々に持ってくる服をポロモンが必死になって抱えている。その様子空さん達が若干引き気味で、

「京ちゃん、なんかスゴい…」
「なんか店員さんみたいに推してきますね…」
「いゃ〜、私姉妹で1番下なんで、服って基本姉さん達のお下がりが多いし、でもファッションは姉さん達と結構話すので、なんかこう言うの楽しくなっちゃってぇ〜」
「光子郎さんとは雲泥の差…ですね」
「えーッ? 光子郎くんも結構頑張ってると思うけどぉー」
「あぁ、そこは褒めるのね」

私達がそんな会話をしていると、「メイ〜」と私を呼ぶ声が。
声のする方を見ると、メイちゃんが服を来て、こちらにやってくる。

「メイちゃん!」
「メイ、メイィ。チェンパイ達が選んでごしただでぇ〜」
「メイちゃん達だけで⁉︎ お店の人にバレんかった⁉︎」
「安心しろ、芽心。私がしっかりと目を光らせていた!」

クールに答えるテイルモン。その後、ヒカリさんに熱い視線を向けている。ヒカリさんもその視線に気づいたのか、テイルモンを抱えると頭をなでなでしている。テイルモンはとっても嬉しそうだ。あっ、喉を鳴らしてる。

「メイクーモンの服を選ぶの、私達も手伝ったのよ」
「アタシ達もコーディネートしてみたの。どうミミ? イケてるでしょッ?」

ピヨモンとパルモンが自慢気に紹介したメイちゃんのコーディネートは子供用のGパンと黄色いネズミのキャラクターがプリントされたTシャツを着ている。そう、ほっぺに電気袋があるあのネズミだ。

「メイちゃん、可愛いでぇ〜」
「だぁがん!」
「ピヨモン、いい感じだよ」
「むむぅ〜、悔しいぃ〜、パルモンセンスあるぅ〜」

皆さんが褒めちぎる中で、京さんが声をあげた。

「ええっ! 芽心さん、メイクーモンたちを連れていくんですか?」
びっくりした、丈さんがいるかと思った。
当の京さんも本当にびっくりしたのか、丸眼鏡がズレている。

「京しゃん、声が大きいでしゅ…。他のお客に迷惑でしゅよ」
京さんに抱えられたポロモンが慌てて答えた。

「ポロモン、ダメよ!  私達もぬいぐるみのふりしないといけないんだから!」
「ミミぃ〜、いつまでぬいぐるみのふりしてたらいいの?」
「メイ、メイー! お腹空いただがん。なんか食べしゃしてごしない!」
「こら、あんた達! あまり我が儘を言って、ヒカリたちを困らせるな!」

ポロモンの一言を切欠に一斉に喋り出す始末。私達は騒ぎが大きくなる前に買い物を済ませ、場所を移動すことに…。ちなみに、京さんのワンピースをチョイス!
場所は以前メイちゃんを探した時寄ったアイスクリーム屋さん。

「じゃあ、私がトッピングを選んできますね」
「あっ、ヒカリちゃん。運ぶの手伝うね」

そう言うとヒカリさんとと京さんはテイルモンとポロモンをシートに座らせ、ショーケースへと向かう。

「やっぱ、セクシー系にしない?胸がバーンと出てて、タケルくんがメロメロになっちゃう服」
「えっ! 無理です、そんな服、着れません! と言うかそんなにバーンと魅せられるほど大きくは…」
「アタシみたいに究極体になれば、いいんじゃない?」
「ちょっとミミちゃん、冗談が過ぎるわよ…。アレ、ピヨモン、なんで泣いてるの」
「アタシ、進化してもムキムキ…。空ぁ、やっぱり空もバーンの方がいいの?」
「いや、私は筋肉の方が好きかな? シックスパックに割れてるところとか、上腕二頭筋が…」
「お前たち、いい加減にしろ! 空もそこは止めるところだろ…」

再びトークがヒートアップするのを止めたのはテイルモン。やっぱりこう言う時、成熟期デジモンであるテイルモンはしっかりしている。
えっ、メイちゃん? あははははは…。
あと空さん…、筋肉好きなんだ…。

「そもそもバーンではなく、ボインが正しいと私は思う。そう言う点では、究極体にならずとも完全体でボインな私の方が上だな」
「スミマしぇん、シルフィーモンは私要素が強過ぎるようでしゅ」

あっ、まだこの話続けるんだ…。

「少し涼しくなってきたけど、ある程露出してタケルくんの気を引かないとー」
「そこまでしなくていいんじゃない? 芽心ちゃんらしい格好がいいと思うな、私は」
「えー、それじゃあ私が少しエッチなメイメイが見れない!」
「………ミミちゃん、何がしたいの?」

むすーっとむくれるミミさんに対し、若干引き気味の空さん。でも、空さんの言い通り、ミミさん何がしたいのですか? ていうか、今日のミミさんはムスーっとむくれっぱなし。

「メイ、セクシーにボインすっだかぁ?」
「メイちゃんまで!  私がしたってよー似合わんけぇ、それによーせんわぁ」
「そんなことないよ!  メイメイみたいに長い黒髪なら、似合うよ!」
「ホント、ミミちゃん。何がしたいの?」
「ミミお姉様、なんの話ですか?」

アイスを配りつつ京さんも会話に参加していた。

「メイメイがエッチな服でタケルくんをメロメロにする話」
「ほほう、詳しく教えてください!」

メガネを輝かせて、京さんは興味深々に身を乗り出してくる。

「まあまあ、先ずはアイスをどうぞ!」

残りのアイスを持って来たヒカリさんが苦笑しながら、アイスを配る。

「空、空ぁ! 見て、これアタシ!」

目の前に置かれたアイスを見て、ピヨモンが声を挙げた。配られた目の前アイスを見ると、デジモンたちをイメージした色合いとデコレートがされている。

「メイィ、メイィ! これ、メイだがん!」

メイちゃんと私のアイスは、バニラとキャラメルのマーブル模様のアイスに4つに割ったビスケットを耳に見立て飾られている。他のみなさんのアイスを見ると、空さんとピヨモンはイチゴアイスに赤や青のハート型のチョコが散りばめられ、ミミさんとパルモンは抹茶アイスに色取り取りのグミ。京さんとポロモンはイチゴとベリーのマーブルアイスに羽に見立てたアーモンドチップ。そしてヒカリさんとテイルモンはバニラアイスにマシュマロとホーリーリングに見立てたビスケット。

「何コレ⁉︎。ちょーイケてる!」
「トッピングが出来るので、デジモン達に合わせてデコレートしてみました」
「空ぁ、食べるのが勿体無いよぉ〜」
「まあ、まずは写メらなきゃ」

ミミさんを筆頭に4人と4匹は各々が思う構図で写メを開始。外から見れば十分怪しい団体なのですが、そんな事は気にせず写メ、写メ。

「それじゃあ、いっただっきまーす!」
「ああ、ミミ、ズルい! アタシも〜」

やっと静かに、アイスを口に運ぶことが出来るようになりました。
うーん、程よい甘さと少し塩味が効いた飽きの来ない味。後味のキャラメルの風味が再びスプーンをアイスに誘う。

「メイ、メイ〜。これぅまいがなぁ〜」
「ほんだな、メイちゃん。ヒカリさん、ありがとうございます。本当に美味しいです!」
「そんなに大したことないですよ。私はトッピングをお店の人にお願いしただけですし…」
「いやいや、ヒカリちゃん。ご謙遜を。お台場のスイーツを食べ尽くした人が何をおっしゃるやら!」
「ちょっと、京さん!」
「んっ? なんの話?」

ミミさんの疑問に答えるのは京さん。何故かヒカリさんの事なのに、自分の事の言う様に熱く語り出した。

「何しろ、このヒカリちゃんはお台場中のコンビニスイーツ、月島の老舗和菓子、はたまた新規オープンのカフェスイーツを全て食べ尽くしたんですから!」
「そんな全てじゃないですよ、7割くらいです…」
「いや、十分凄いし…」
「いいなぁ、私なんか体重計と相談しながらよ?」
「アレ? ミミいつも『この体重計壊れてる!』って言ってないっけ?」
「パルモン、シャラップ!」
「でも、ヒカリちゃん、特に部活やってないでしょ? なのにそんなにスイーツ食べて細いなんて羨ましい」
「そんなバクバク食べてません!」
「でも2日に一回はウチのスイーツお買い上げ頂いてますがぁ〜」
「もう! 京さんまで!」

意地悪な顔で京さんが弄ると、ヒカリさんは照れた様にアイスを口に含む。
えへへ、と笑いを浮かべていた京さんは思い出した様に、

「ところで芽心さん、タケルくんとのデートにメイクーモン達を連れて行くって本当ですか?」

急に冒頭の会話に戻され思わず私は咳き込んでしまった。

「京さん、いきなり…」
「メイもパタモンも一緒に行くだがん!  楽しみだわぁー」
「だが芽心、そもそもデートとは2人っきりで行くものではないのか?  私達にはよくわからないが、人間とそうやって愛を育むのだろう?」

テイルモンが核心突く質問をしてくる。”愛を育む”とか、ボキャブラリーが大人だ。メイちゃんと同じ成熟期とは本当に思えない。
テイルモンの言葉を受け、七対の視線が私に集まる。

「えーっと、1つはメイちゃんと一緒に東京を観たかったって言うのがあります」

はっきり言って、鳥取と東京は同じ日本とは思えないほど違いがある。
道路が二車線以上は当たり前。鳥取で二車線と言えば、メインストリートである国道9号のBSS周辺かジャスコ前の産業道路。鉄道は未だに汽車しかなくて、しかも1時間に1本が当たり前。それでも自然が豊かと言えば聞こえはいいかもしれないが、でもいろんな世界を観てみたい。
デジタルワールドの冒険も困難もあったが楽しい事もいっぱいあった。そうしたお陰でメイちゃんも私も少し成長出来た気がするのだ。
だから、タケルくんの告白にも答えれた訳で…。
ええっとその…。

私の告白に顔をニヤニヤさせながら聞き入る4人。
やっぱり、そんな反応をする!
「でぇ? もう1つは?」

テーブルに顔を載せて、スプーンを加えながらミミさんが聞いてきた。パルモンも真似をしている。お行儀が悪い…。

「あとはその…」

私が伏し目がち、もじもじしていると、

「ズバリ、タケルも男の子と言う事ですね!」

京さんがダーンとテーブルに片足を載せて、高らかに答えた。

「京さん、お行儀が悪いでしゅ…」

申し訳なさそうにポロモンが呟いた。

「タケルくんはスマーティですからね…」

うんうん、頷くヒカリさん。

「やはりあれは暗黒進化なのか?」
「間違った進化はないから、なんとも言えないけど、どちらかと言えばテイルモンが知識のデジメンタルでアーマー進化した方に近いかも」

ヒカリさんの指摘に驚愕の表情を浮かべるテイルモン。「思い出したくない過去を思い出してしまった」と小さく呟いた。

「やっぱり兄弟だからですかね? ヤマトさんのカッコいい感じがこー、遺伝子的にー」
「ヤマトは太一と比較されてクールなイメージがあるけど、太一以上に熱い男よ」
「それなら1番クールなのはガブモンね!」
「いえいえ、1番クールなのはこのワタクシ…」
「えっ?」
「いえ、なんでもないでしゅ…」

京さんの真顔の返事にシュンとして項垂れるポロモン。

「つまり、メイメイはタケルくんがガルルモンに進化するのが怖いと…」
「えっ、ミミ! タケルって進化出来るのぉ!」
「パルモン、ミミちゃんはあくまで例えているの。タケルくんが本性出しちゃうって事」

驚くパルモンに空さんが解説を入れる。

「タケルの本性?」
「空ぁ、それってどう言う意味?」
「えーっと、それは…」
「ピヨモン、恐らくそれは人間でないとわからない。私達デジモンが聞いたところで理解できない…」

テイルモンがピヨモンの疑問に回答に困った空さんに助け舟を出した。確かにデジモン達にとっては理解できない事かもかもしれない。小さな子供に赤ちゃんが出来る仕組みを教える様なものだろう。

「つまり、タケルが芽心を襲うって事だら?」

まさかのメイちゃんが核心を突いてきた!
「えーッ、タケルが悪いデジモンに!」
「感染しちゃったのぉ!!」
「うーん、まあ太一もヤマトも大輔、丈先輩や光子郎くん、伊織くんもなっちゃうかなぁ〜」
「えー、光子郎くんはなくない?」

ミミさんの言葉にその場にいた全員が光子郎さんを憐れに思い、無言で視線を合わせた。

「まあ、タケルくんも中学生だし、いつまでも小学2年生じゃないってことね」
「空さん、その言葉はオバさんっぽいです!」
「ああ! 京ちゃんヒドい!」

失礼しちゃう、と頬を膨らます空さんをピヨモンがなだめる。なんだか微笑ましい光景だ。

「気を取り直して、ここは芽心ちゃんがちゃんとリードしないといけないと私は思う訳です!」

こほんと咳払いをすると、空さんはバックから小さなラバーケースをテーブルに置いた。

「これ、私からの餞別!  多分、必要ないと思うけど、まあ念のために、ネッ!」

私はそれを手に取り、おもむろに中身を取り出す。その瞬間、空さんが小さく「あっ!」と声を出したけど、時すでに遅し。
それは3センチの正方形で銀色のパッケージさされ、5ミリの厚さがある。それが5個ほど連なっており、中には輪っか状のモノが梱包されている。
しかし、もしやコレは…。

「そっ…空さん!」
「初デートだし、そんな事ないと思うけど、まあ高校生の嗜みとして」

恐らく耳まで真っ赤にして反応する私と、虚空を見つめ気不味い表情を浮かべる空さん。
私の手にあるそれを興味深そうに見つめるメイちゃん達。

「なんなん? コレ?」
「お菓子にしては、小さいわねェ〜」
「見たことないな、ヒカリ! コレはなんだ?」
「ええっ! えー、それは…」

テイルモンに問われて、困った顔になるヒカリさん。
京さんは気にせず、アイスを口に運び、ポロモンは伏せ気味に目を逸らしている。

「えっ、そんな……。メイメイの…メイメイの初めては私が貰う計画なのに…」
「ミミ! 何!? 何がどーなってるのッ!?」

ミミさんの謎発言はさておき、私は改めて現実に戻る。
やっぱり、タケルくんと付き合うという事は、そんな事になる可能性もある訳で、えーでも、そんな…、うぅぅ…。

この微妙な空気をぶった切ったのは、ヒカリさん。

「でも、それサイズ大丈夫なんですかね?」

そのひと言に先ず反応したのはミミさん。呆然とする体勢から素早くヒカリさんに詰め寄ると、

「ほほぅ、ヒカリちゃん。今の発言はどう言う意味でございましょうか?」
「えっ!  いや、ただ思った事を言った訳で……」
「ふーん。前から気になってたけど、ヒカリちゃんとタケルくんって付き合ってたの?」

その言葉にハッとする私。そして話の中心になっている横のヒカリさんに視線を向ける。
そうだ、私とタケルくんが出会って数ヶ月。確かにヒカリさんは過ごした時間も長いし、同級生なのだ。そして、6年前から共に戦ってきた選ばれし子供たちの仲間。2人が付き合っていてもおかしくないのだ。

「メッ…メイ?」

メイちゃんが苦し気に声を挙げた。気がつくと、メイちゃんをキツく抱き締めていたようだ。私は無言でメイちゃんの頭を撫でる。

「なんにもないですよ!  ただ仲のいい友達、まあどちらと言えば兄妹……。いや姉弟かなぁ?」

ヒカリさんは少し困った顔をしながらも、ミミさんの質問に答えた。

「ふーん、そーなんだぁ?  じゃあ、今度は私の番!」

不完全燃焼気味ながらもこれ以上の追求は諦めた様子。「ヒカリちゃんはあとがこわいからね」と小さくつぶやきがら、自分のバッグを探っている。

「あっ、あった、あった!」

ミミさんがバッグから取り出したのは、小さなパンダのぬいぐるみ。

「はい、コレ! 私からの恋愛御守り!」

それはミミさんのケータイのストラップになっているもんざえモンによく似ているパンダモンのぬいぐるみ。特徴として、ハートを抱きしめている。
ミミさんはそれを差し出すと、憂いた表情になると、

「私、メイメイにはハッピーになって欲しいから…」

ミミさん、そこまで私の事を?
「ミミさん…!」

私はサッと立ち上がると、ストラップを両手でしっかりと受け取り、

「私、嬉しいです! 今回の事、ミミさんに喜ばれていないと思ってて…、だからここまでして貰えるなんて……、だんだん!」

深々と私は頭を下げた。その時、隣のヒカリさんが引き攣った顔をしていた。その視線は私ではなく、ミミさんに向けられている。しかし、私は特に気にする事もなく、顔をあげると、

「私、この子も連れて行きます!」
「メイメイ、そー来なくっちゃ!」

テーブルを挟みながら、ハグをする私達。
うう、これが女同士の友情ってやつなんですね!
「ハイハイ。2人とも、そろそろお開きにしましょう。そろそろいい時間になってきたし、ピヨモン達も眠そうだしね」

空さんの声でメイちゃんたちを見ると、うとうととした表情をしている。放課後から集まったので、結構いい時間になっている。

「皆さん、遅くまでお付き合い頂きありがとうございます! 私頑張ってきますね」

私は力強くそう答えたのだった!



「フッフッフー、うまくいったわね」
「ええ、いつ芽心さんに渡すのかハラハラしましたよ」
「なかなかタイミングが無くて、正直アタシも焦っていたわ…」
「忘れてただけじゃない?」
「Don’t worry! 上手くいったからいいの♪」
「そう言うものでしゅかねぇ〜」
「これで第一段階は完了ですね! では、これからは次の段階へ移行します」
「OK!  よろしくね、京ちゃん!」
「お任せ下さい、ミミお姉様!  行くわよ、ポロモン!」
「ちょっと京さん、どこに行くんですかぁ〜」


スレッド記事表示 No.4693 デジモンアドベンチャーtri. タケメイ二次小説 第1章「玉砕」すすやん2017/02/26(日) 23:20
       No.4694 デジモンアドベンチャーtri. タケメイ二次小説 第2章「決断」すすやん2017/03/04(土) 16:44
       No.4695 デジモンアドベンチャーtri. タケメイ二次小説 第3章「思惑」すすやん2017/03/12(日) 23:15
       No.4696 デジモンアドベンチャーtri. タケメイ二次小説 第4章「独白」すすやん2017/03/19(日) 23:38
       No.4702 デジモンアドベンチャーtri. タケメイ二次小説 第5章「高潔」すすやん2017/03/27(月) 00:10
       No.4704 デジモンアドベンチャーtri. タケメイ二次小説 第6章「瀟洒」すすやん2017/04/02(日) 22:50
       No.4710 デジモンアドベンチャーtri. タケメイ二次小説 第7章「欺誑」すすやん2017/04/09(日) 21:40
       No.4711 デジモンアドベンチャーtri. タケメイ二次小説 第8章「期待」すすやん2017/04/17(月) 00:20
       No.4712 デジモンアドベンチャーtri. タケメイ二次小説 第9章「思惑」すすやん2017/04/23(日) 23:45
       No.4713 デジモンアドベンチャーtri. タケメイ二次小説 第10章「満喫」すすやん2017/05/07(日) 23:56
       No.4723 デジモンアドベンチャーtri.タケメイ二次小説 第11章「懐抱」すすやん2017/05/14(日) 23:38
       No.4731 デジモンアドベンチャーtri.タケメイ二次小説 第12章「衝撃」すすやん2017/05/21(日) 22:45