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ID.5018
 
■投稿者:ことり 
■投稿日:2018/07/03(火) 16:15
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デジモンスウェア序章
         
              序章
富士山山林。
「ねえ、本当に行くの?」
「んだよ」
正直言ってグループ行動、特にサマーキャンプというのは好きではない。数年前に起きたお台場での事件、いや、違うな20年前か、1995年だし。大体、2000年代生まれだし。
ともかくも、団体行動というのがまず間違いだ。人類というのは穴倉で家族とともにつつましく生きるのが本来の姿なのに。
現在、おれ、17歳。
「げーっ」
「ひぇ」
熱い。
ともかく熱い。2017年、お台場は三年目に起きた地震で第二の中心特別区に指定される。
「目がやばい」
うるせえよ、これだからサッカー部は。
「夜の肝試し楽しもうよ」
委員長は女神だ。癒しスポットといっていい。メガネなのがさらにいい。
「この先でしょ、デジタルモンスターが現れるポイントって」
自分のことは可愛いと思い込んでいる、自称電波系、不思議ちゃん系。スマートフォンでカタカタと何か動かしている。
「行こうぜ、葵」
ちなみに葵は俺の名字だ。
マンション育ちで、母方の姓を名乗っている。
「んだよ」
ちっと舌打ちする。アメリカ人とのクォーターらしい、さわやかスポーツマン。クラスのリーダーだ。
「一人でこんなところにいないで皆で川で遊ぼうぜ」
体格もいいので、どうにもにげにくい。おしゃれリーダーがちらちらとこちらを見ている。俺ではなく、世田谷を見ているのだ。
ああ、いらいらする。



「世界が変わればいいのに」




教室を眺めながら、ノートパソコン片手に伍代タスクは思った。




キンコーンカーンコーン。
チャイムが鳴る。
「ふぁぁ」


「ちょっと、タスク」
振り返ると、エミルがいた。
「何」
「少しはやる気出しなさいよ」
サッカー部のユニフォーム。
「・・・めんどいし」
小学五年生。
大人からすれば自由の象徴のように見えるが、実は一番拘束される時間でもある。


「いいか、お前ら中学、高校が勝負だ」
「周りはすべて敵と思え」
塾の教師も同じことを言う。
ああ、退屈だ。


「それでさぁ」
「ん、何?」
小学生の時に友達作れないやつは大きくなっても劣等生。
先生に気に入られた奴が、勝者となる。
「お前、少しは真面目になりなよ」
「ぼーっとして」



「選ばれた存在になりたくないのかよ」



「そりゃあ」
男子社会は実は階級社会だ。
すると、ぱたぱたと足音を立て、金髪碧眼の姉がやってくる。
「やあ、エクレール」
ウサ耳を思わせる黒いリボン、趣味のゴスロリ。
「タスク、帰りましょう」
「じゃあ、俺ら帰るから」
帰り際、エクレールに見とれる同級生にむっとなる。だが言わない。シスコンじゃないから。
「また、はぶられたの?」
「ううっ、だってぇ」
大通りに差し掛かり、青に変わる。


なぜはぶられるのか、



「・・・・・・・・・あ、ナビゲーター」
見えない壁、時間が奪われ、構築されていく。
ああ、まただ。
ガブモン・ブラックが現れる。



「テイマーよ、バトルを始めますよ」