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ID.4734
 
■投稿者:くじら 
■投稿日:2017/06/27(火) 20:19
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六月の龍が眠る街 1-1
         
言葉を疑う時代の
アンドロイドは
嘘みたいだけど
恋の歌、歌うんだってさ



六月の龍が眠る街





「そこの公園で、龍を見つけたんだ」
ヒトミがその小さな背を伸ばして僕に語りかけた。

小学二年生の少女の言うことだ。大概の人は微笑ましい言葉だと思って聞き流してしまうかもしれない。僕もそんな話は信じなかったが、それでもひどく心配してヒトミに呆れられてしまった。彼女の小さな肩に手をかけてその龍は君に何かしなかったかと尋ねる。
「手を近づけたら噛み付かれそうになったけど、カンタンに避けれたよ。あいつ、ノロマだもの」
その〈龍〉が犬であれ何であれ、事もあろうにヒトミに噛みつこうとするような奴だ。今後当分その公園には近づかないようにするようにヒトミに言いつけた。彼女はそっぽを向いていたがやがて渋々と頷いた。小学校に入って一年が過ぎたあたりからヒトミは僕の言うことに反抗するそぶりを見せている。無理もない、僕の言いつけに従順でいたら彼女は近々学校を辞めないといけないだろう。僕は本当は彼女を一歩だって家から出したくないのだ。

「あなた、少しヒトミちゃんに過保護すぎるんじゃないかしら。あのくらいの歳の子供は少しくらい外に出してやるのが丁度いいのよ」そう言ったのは小学校の保護者会で出会った太り気味の女だ。その言葉の裏に、実の親でもない癖にという思いを感じたのは僕の被害妄想だろう。僕とヒトミの関係を知っている人は何人もいないはずだ。
「大切なんです。当たり前かもしれないけれど、それでも」僕は確かあの時女にそう答えたはずだ。喉の奥で、それが死んだあいつとの約束だから、と続けた。
「それだけが理由なの?」もし僕の声が聞こえていたら女は恰幅の良い体を揺らしてそう聞いたかもしれない。死んだ友人の子供だから、その子を引き受けるのが彼らの願いだったから、それだけの理由でお前ははヒトミと暮らしているのか?
分からない。でも、今の自分にはヒトミ以外に何もない。彼女を心の底から守りたいのだ。それで十分じゃないか?

*****

命に代えても守ろうと誓った小学二年生の子供と二人暮らしの身であることを考えた時、バーテンダーというのは最悪の職業だ。終日営業で夜は遅く、関わる人間といえば酒飲みばかり。ヒトミを引き受けることになった時、よっぽど店を売り払って何かもっと明るいものに縁がある仕事に転職しようとも思ったが、大学生の頃から学業そっちのけでアルバイトをし、バーで修行を積んできた自分に、他に何が出来るかなど考えることもできなかった。バーテンダーとしてのそこそこ腕前も、三十を過ぎて小さいながらも持った自分の店も楽に手に入れたものではなかった。それを簡単に手放すくらいの勇気があったら、と想像してもそんな人間を自分だとは思えなかった。
自分の住む壁の薄い小さなアパートの一室にヒトミを置き去りにするか、古い雑居ビルの地下にある酒飲みどもによる愚痴や男女の性の駆け引きが溢れるバーに連れて行くかという最悪の二択を迫られ、僕は後者を選択した。殺風景で薄暗く無駄にだだっ広い店の、奥の扉から入ることのできる事務室に学習机と小さなベッドを運び込み、ヒトミに夜はそこで時間を潰すように言った。彼女にはキャンプのような気分だったのだろうか、はしゃいだヒトミは僕の仕事が終わってもアパートに帰るのを嫌がり僕も一緒に店に泊まる羽目になった。やがてそれは習慣化してヒトミは毎朝バーから学校に通う様になり、今や僕らは二人とも滅多なことがない限り家に帰ることはない。昨年家庭訪問でアパートを訪れたヒトミの担任がそのあまりの生活感のなさに唖然としていたのを覚えている。
最近になって小さな事務室の中で宿題やゲームをするのに飽きたヒトミは困ったことに店に顔を出すようになった。夜の雰囲気、あるいは異性とのランデブーを求めて店にやってくる客は当然この小さな介入者の存在を喜ばない。何回か叱るうちにヒトミが客にちょっかいをかけることはなくなったが、再び事務室に引っ込む気はなかったらしくカウンターの端のステレオの前が彼女の定位置になった。ステレオから流れる古いロックが彼女の心に響くのかどうかは全くの謎だ。
常連の中にはヒトミといくらか言葉を交わす者もいる。彼女をスナックのホステスだとでも思っているのだろうか、ろくでもないこと(聞いてよお嬢ちゃん、おじさんの会社にはセンムっていう奴がいてね、おじさんの事をいじめるんだ)を吹き込もうとする客もいるが、大抵の場合僕の氷と間違えてうっかりお前にアイスピックを突き立ててやろうかというような視線に気づき口を噤んでくれる。うちの常連はいい人ばかりだ。
しかし今回の若い男は僕の視線を交わしながらヒトミといつまでも話し込んでいた。ハンサムな男だったが初夏だというのに革ジャンパーをを着ており、サングラスをかけているその姿は堅気の人間には見えない。その整った顔立ちを何処かで見たことがあるような気がしたが、思い違いかもしれない。
「その龍っていうのは、どんな奴だった?」ヒトミが例の〈龍〉の話をしたのだろうか。
「うん、赤くて尻尾はギザギザしてるの」ヒトミは無邪気に答える。彼女が客とここまで楽しそうに話すのは珍しいことだった。自分が見たという龍とやらの外見についてあらぬ作り話まで聞かせている。
「そいつを見たっていうのは、どこのこと?」ドライ・マティーニをすすりながら男は質問を続ける。
「近くの団地の中にある公園だよ。よく友達と遊ぶの」
「龍を見たときも、友達と遊んでたの?」
「ううん。みんなが帰っちゃった後のこと、少し残ってたんだ。そしたら草むらから尻尾が出てきて、近寄ったら草むらからそいつが頭を出したんだ」
二人のそんな会話を聞きながら僕がロリコンがゆっくり時間をかけて苦しみながら死ぬような毒薬を男の酒に混ぜることについて考えていると、男はこちらに寄ってきた。
「店長、マティーニをお代わり、もっともっとドライにして。それと…」もったいぶった調子で男は言った。
「約束を果たしにきたよ」
その言葉に顔を上げ男の顔を正面から見た時、僕の記憶ははじけ、あの日の映像が蘇ってきた。

*****

ヒトミの両親の通夜は全く簡素に行われた。通例のように死者が会場の前に横たわっていることもない。二人が遂げた異常な死のせいだった。
ヒトミの父、明久とその妻である咲は家の玄関で焼死した状態で見つかった。火元は全く不明で、近くの監視カメラも殺人の証拠となるようなものは何も写していない。隣人がそれを発見したのは玄関に倒れた二つの死体の前で泣きじゃくるヒトミの声に気づいてのことだった。
けれどもその夜、通夜の席が殺伐とした雰囲気に包まれていたのは二人の不可解な死とは関係がなかった。明久と咲は自分たちの仕事について話すことは全くなかった。学生時代からの親友である僕の質問にも「公務員だ」と適当な返事をするのみだったのだ。二人がかなりの高給取りで、簡素な親子三人の暮らしからは想像もつかないほど多額の貯蓄があることは彼らの死後明らかになった。それが分かれば彼らがどんな仕事をしていたかなどどうだっていいと、親戚たちが遺産相続という言葉に沸き立った。もちろん遺産は一人娘である幼いヒトミが全額受け継ぐのが筋だから、その遺産の管理を務める後見人という立場を争うことになる。下手をすると裁判沙汰になりかねない争いに向けてあるものは弁護士に電話し、あるものは子供のご機嫌とりに玩具屋に走った。
だが夫婦はまだ若かったというのにしっかり遺書を用意していて、その中でヒトミの後見人を争いの余地がないほどはっきりと指名していた。何を隠そう、この僕である。他の親戚縁者にとってはトンビに油揚げをさらわれた格好だ。当然通夜でも様々な連中が次々やってきては死者とのはっきりしない血縁関係を振りかざして僕に嫌味を言ってきた。僕はそいつら全員を殴りつけてやりたい気持ちと戦いながらこんな通夜なんか来る必要もなかったのだと考えた。どこを見たって明久も咲もいないのに、なんでこんなところに来てしまったのだろう。
一通り嫌味を言い終わると親戚たちはヒトミの取り合いを始めた。血の繋がりも何もない僕などより自分の方がヒトミの新たな親にふさわしいというところを見せようというのである。両親の悲惨な死を見ておった心の傷に、カウンセラーも手を焼いているというのに。無神経な親戚連中から彼女を守ろうと彼女を連れ戻そうとしたが親戚たちに止められてしまう。あっちに引きずられこっちに連れ去られしながらいくつもの嘘っぽい笑顔と対峙するうちに遂にヒトミは泣き出してしまった。先ほどまで猫なで声でヒトミに接していた連中は顔をしかめ、子どもが泣いたのは後見人に責任があるというように会場のちょうどヒトミの反対側の位置で嫌味の相手をしていた僕を睨みつけた。
僕が立ち上がりヒトミを迎えに行こうとすると別の影が立ち上がり、ヒトミの脇に手を通して抱え上げた。学生にも見えるその若い男は僕の方によってきて言った。
「あなたも大変ですね。早速こんな連中からヒトミちゃんを守らないといけなくて」
「こんな連中」達から怒りの声が上がるが、その声も「うるせえよ、この通夜の飯代だって明久と咲の金から出てるんだ。せめて感謝して大人しくしてろ」と男に一蹴された。
僕が男からヒトミを受け取って抱き上げると彼女は嘘のように泣き止んだ。夫婦の間にヒトミが生まれた時から僕は彼女と仲良くしている。独身の僕にとっては娘も同然だった。
男は泣き止んだヒトミをみて「おおっ、流石」と言った後声を潜めて話しかけてきた。
「俺は明久と咲の同僚だった者です。ちょっと二人で話をしませんか?」
そう言って僕を廊下に誘うと男は二人の勤めていた仕事についてざっと説明した。とはいっても、肝心の仕事内容についてはほとんど言及せず、僕にわかったのはそれが「国家に従事する仕事」でかつ「命の危険を伴う仕事」であったと言うことだけだった。
「命の危険、か」と僕は呟いた。「二人の給料が妙に高かったのも、若いうちから遺書なんか書いてたのも、全部その仕事のせいだってことか」自らもその仕事をしていると言う男が急に死神のように見えた。
「その通りですよ」と男は言った
「俺は二人の後輩だったんですが、二人は覚悟の上でやってました。ヒトミちゃんのことは、いつも気掛かりだったみたいですけど」
それで結局彼らは何処かに行ってしまったのだ。僕にヒトミを遺して。
「辻さんと言いましたっけ? 先輩達があなたを指名したならあなたは信頼できる人だと思います。ヒトミちゃんのことは心配いらないでしょう。でも…」
「でも?」
「先輩達の仕事のせいでヒトミちゃんに危険が及ぶことが起きた場合、あなたにはどうしようもできないでしょう。そんな時のことを考えて、明久先輩はいつも言ってたんですよ。俺に何かあったら、辻と一緒にヒトミを守ってくれって」
「迷惑な奴だ」僕は死者に聞こえるよう願いながらわざと大きな声で言った。
「俺も同感ですね」こちらの意図を汲んだのか、相手も大声で返す。
「で? 結局僕はどうすればいいんだ?」
「普通にヒトミちゃんと生活をしてくれて構わないです。もし三船さんの周りで俺の仕事に関する何かが起きる兆候があったら、俺は貴方のところに現れますよ」
「もう二度と会いたくないものだね」
「俺も同感ですね」そう繰り返して男は通夜の席に戻っていった。
通夜が終わり、その日の別れ際、僕はもう一度男に話しかけた。
「なあ、君が明久と咲の同僚だったって言うんなら、二人がどうして死んだのかも知っているんだよな?」
その言葉を聞いて男の顔は青ざめた。「やめて下さい。俺たちにとっても恐ろしいことだったんです。貴方だって先輩がどんな風にしてあんな悲惨な死に方をしたかなんて聞きたくないはずだ」
その通りだった。
その男は葬儀には来なかった。そしていつの間にか僕はそんな会話をしたことなど忘れてしまっていたのだ。今日までは。

*****

あの日の男がニヤニヤ笑いを浮かべて僕を見ていた。
「思い出してくれました?」
「ああ、思い出したよ」僕はうんざりした声で言った。特に深くもない旧交を温める気は無い。「あんたが来たってことは…」
「その通りですよ」僕が全部言い終わらないうちに男は口を挟んだ。
「ヒトミちゃんに危機が迫っています」
僕はごくりと生唾を飲み込んで男の脇にいるヒトミを見た。彼女は大人同士の話には興味がないらしく、イギリスのパンクロッカーが叫んでいるオーディオに向かっている。今の所日常に変わりはないように思える。しかし、この幼い少女の暮らしに僕の知らない何かが迫っているのだろうか、彼女の両親を殺したような何者かが。
「今度はちゃんと説明してくれるんだよな。仕事のことも、何が起こっているかと言うことも」
「当然ですよ、まずは自己紹介から始めましょうか」男はポケットから革張りの手帳を出し、開いて僕に見せた。
警察のものに似た、しかしそれよりも少し丸っこい形状のエンブレム、その隣には粗いドットで描かれた恐竜のような絵、そして男の顔写真の上に耳慣れない組織の名称が記されていた。


「俺は文部科学省ネットワーク管理局サイバー生物災害対策部門〈ヒュプノス〉所属のエージェント、加納 満といいます」
そして加納と名乗った男は〈龍〉のことをこう呼んだ。

〈ワイルド・ワン〉



〜1-2に続く〜

ID.4735
 
■投稿者:くじら 
■投稿日:2017/06/27(火) 20:22


六月の龍が眠る街 1-2
加納満が僕に語って聞かせた〈ワイルド・ワン〉の話はひどく荒唐無稽なものだった。ネットワーク内に息づく生物、それが時折実体化(リアライズ、という横文字を加納は腹が立つほど流麗な発音で使った)し、時には人間の生命にも危険を与える。彼は、そして死んだ明久と咲は人命のためにそんな生物を狩る仕事をしていたというのである。明久夫妻の異常死について知らなければ僕はその話を一笑に付してしまっただろう。
「その化け物が、ヒトミを狙っているっていうのか」
「そうです。ヒトミちゃんが話していた〈龍〉、あれは十中八九ワイルド・ワンです。奴らの生態は未だ未解明の部分が多いのですが、データによると連中の実体化を経験した人は複数回、それも多数の種に遭遇している人が殆どです。つまりこれから言えることは一匹にマークされた人の周りには他のワイルド・ワンも湧きやすくなるということ…」
その時、店が大きく揺れた。カクテルグラスが床に落ち、砕け散る。ヒトミが悲鳴をあげて僕にしがみついた。
「こんな風にね」

*****

店の外に出るとそこには白い霧が漂っていた。普通の霧のように肌にまとわりつくような湿り気がなく、妙に現実味に欠けている。
「夜で良かったですね、昼間だったら光の反射で目をやられてますよ」霧を見た加納が謎めいたことを言った。
「それより、ほら、あれです」
加納の指差す先、もやがかかった闇の中に、巨大な影が見えた。

その化け物の肌は遠目に見ると岩石のような質感にみえた。それが何でできているかもっとよく見ればわかる気がしたが、化け物が自分の姿を照らしていた街灯を地面から引っこ抜いたため、僕の希望は果たされなかった。
僕は視線を足元に移した。足にしがみついたままのヒトミが怯えているだろうと思ったのだが、彼女は驚くほど落ち着いていて鼻歌さえ歌っている。子どもの適応力の恐ろしさというべきか、あるいは何も分かっていないのかもしれないけれど。ヒトミを見ていると、化け物を前に心臓が早鐘を打ち鳴らし手も細かく震えている自分が情けなくなった。
「ヒトミちゃん、連れてきちゃったんですか」加納も驚き呆れたようにヒトミの平然とした様子を眺めている。
「こんな地震みたいな状況で、店に置いてくる方がまずいだろう」
「そりゃそうなんですけどね…」加納は言葉を濁した。「これから俺がすることはもしかたら子どもにはトラウマになるかもしれません。目を塞いでやってください」
そういう加納の得体の知れない雰囲気を前に、何をするつもりなのか聞くこともできずに僕はヒトミの目を手で覆った。
「辻さんも目を閉じてていいですよ」
「馬鹿言うな」強がってみせた後にヒトミに聞こえないよう声を潜めて尋ねる。「明久と咲も、あいつに殺されたのか?」
「まさか、あの程度のやつじゃ先輩は死にませんよ。それより、そろそろ下がっててもらえます?」
そう言うと、加納はポケットから携帯電話のような端末を取り出した。彼が画面に触れると呼び出し音のような音が鳴り、若い女の声が端末から聞こえてきた。
「ハイハーイ、こちら〈ヒュプノス〉仙台支部、ミチルさんですね。何かありました?」
「千鶴ちゃん、こんばんは、ワイルド・ワンだよ」
「デジモンですね、いつまでそんなまどろっこしい呼び方してるんですか? 相手はどんなやつ?」
「ワイルド・ワンが組織での正式な呼称なんだ、文句を言われる筋合いはないね。あと、俺に聞かなくたってあのでかい眼鏡とプラネタリウムみたいなスクリーンでこっちの情報は全部見れるはずだろ?」
「まったくミチルさんは固いなぁ。ゴーレモン、ね。成熟期一体なんて楽勝でしょ? まあとにかく、目視に基づく現場の詳細な状況を報告してください」
「それじゃ改めて、対象はゴーレモン、リアルワールドの物質に物理的被害を与えてるから実体化レベルは最高と言っていい。周囲に民家はなく、この時間だから商店もほとんど閉まっている。ただ…」加納はこちらをちらりと見た。「一般人がすぐ近くに二人、一人は大人、一人は子どもだ」
「それってまさか例の…」
「ああ、そうだよ」加納は怒ったような声で女を遮った。「そんなに大声で喋るな。新宿の室長にまた仙台支部は情報管理がなってないって怒られるぞ」
「あら、あんなライター野郎怖くないわよ。それより、ターゲットは大分御機嫌斜めみたいですね」
その通りだった。加納と女が和気藹々と話し込んでいる間に岩のような化け物は三本目の街灯の収穫に取り掛かっている。ヒトミはヒトミで、訳もわからず目を塞がれるのに飽きたのか僕の手を振りほどこうと暴れ出していた。
加納も女の言葉に仕事を思い出したようだ。「よし、それじゃあ始めよう。まずは〈人形〉を三つばかり頼む」
「クラビスエンジェモンさんで瞬殺してくれると我々オペレータとしてはとっても手間が省けるんですけど」
「あれは疲れる。いいからさっさとやってくれ」
「正規の手続きを踏んでください」
加納は悪態をついて端末をいじると言った。「申請、〈トループモン〉三体」
女も先ほどとは打って変わって事務的な口調で答える。「承認、装甲部データを送信します。…中身は足りてますよね?」
「当然だ」
「流石です。データ送信、完了しました」女が言い終わらないうちに白い光の矢が空から僕らの足元を打った。

三つの小さな影が僕の目にとまった。それは黒い人形で、悪趣味なガス・マスクをつけた顔と片腕につけた銃のせいで不気味な雰囲気を醸し出していたが、小学生のヒトミと同じくらいしかない背丈とずんぐりとしたシルエットのせいで迫力はまるでなかった。岩の化け物の方も怯えるそぶりは見せなかったが、それでも光とともに突如現れた三つの影には驚いたらしい、四つ折りにしようと奮闘していたガードレールを放り出して此方へゆっくりと進み出した。
怪物が近づいても微動だにしないその姿を見て「ただの人形じゃないか」と思わず呟いた僕の方を向いて、加納はにやりと笑う。
「このままじゃ確かにただの人形だな、中身がないんだから」
彼が再び端末を掲げると淡い光がその画面から溢れ出し、人形に照射された。五秒ほど光を浴びると、突然人形の頭から指先が電流が走ったようにぴくりと動いた。
「トループモン、銃撃だ。足を狙え」
加納の簡潔な指示に従うように、トループモンと呼ばれた兵士はゆっくりと銃のついた腕を持ち上げ、光弾を次々と放ちはじめた。その弾は最初のうちは化け物の巨大な岩の体をつきとおすこともできていないように見えたが、やがて足として動いていた岩石が砕けその巨体は前のめりに倒れた。道路にひびが入り大きな衝撃が走る。僕はヒトミに覆いかぶさるようにして彼女を飛び散るコンクリートから守った。
「どうしたの、おじちゃん」
「なんでもないよ、僕も地震が怖いんだ。ヒトミ、守ってくれよ」ヒトミに向けて言った。彼女がいくら落ち着いていると言っても、両親の悲惨な死に目にあったトラウマのこともある。僕がついてやらなくてはいけないと思った。
「分かった。おじちゃん、大丈夫だよ」そういうとヒトミは小さな腕で僕を抱きしめた。僕は其の儘彼女を抱え、化け物からもっと離れたところへと逃げた。

倒れた化け物は苦悶の声をあげ、まだ自由に動く巨大な腕を盲滅法に振り回す。そのうちの一撃が銃撃を続けていたトループモンを薙ぎ払った。猛スピードで巨大な岩石を叩きつけられ、避けようともせずに立ち続けていた彼等の上半身が吹き飛ぶのが見えた。思わず目を背けたが、彼等の体の断面には淡い光が漂っているばかりで、やがてそれも残りの下半身とともに粒子となってどこかに散っていった。
加納は舌打ちをすると再び端末に向かって話しかける。
「思ったより元気なやつだ。アレでさっさととどめを刺すぞ」
「ちゃんとわかる言葉で正規の手続きを踏んでくださーい!」
端末の向こうの女に向かって後で覚えてやがれといったようなことを言ってから彼は改まった口調で言った。
「申請、〈ユゴス〉の発射」
「許可します。着弾地点の座標を調整しますので改めて位置情報の確認をお願いします」
「おいおい、〈ヒュプノス〉のGPSに調整が必要か?」
「それもそうですね。それじゃあ行きますよ。三、二…」
女がカウントダウンを終えるより早く新しい光の矢が降ってきた。今度のそれは緑色をしており、まっすぐに目の前の化け物を撃ち抜いた。
眩しい緑に目を瞑る中で、誰かの断末魔が聞こえたような気がした。





〜1-3に続く〜

ID.4736
 
■投稿者:くじら 
■投稿日:2017/06/27(火) 20:26


六月の龍が眠る街 1-3
「明久と咲もああいう仕事をやっていたのか?」閉店後のバーで、僕は割れないで残っていたカクテルグラスに注いだ三杯目のマティーニを加納に出しながら尋ねた。ヒトミは僕と加納があの騒ぎの後処理(どう考えても人外のものの仕業としか思えないものを取り去るのだそうだ。例えば、四つ折りになったガードレール)をしている最中に疲れたのかバーに引っ込み寝入ってしまった。
「先輩達はもっとハードなことしてましたよ」加納はそれだけ言ってあとは口をつぐんだ。死者の思い出をともに語る気はないらしい。
「まぁなんにせよ、今日は助けてくれてありがとう。この酒はおごりだよ」
「ワイルド・ワンから助けてもらう度にお礼をしてたら、あなたすぐに破産しますよ」マティーニを少し啜って加納は言った。「もっとドライで」
「もう香りづけ程度にしかベルモットは入れてないぞ、ジンをラッパ飲みしたらどうだ」僕は残り少なくなったジンの瓶を加納に放った。彼はあたふたしながらそれを抱きとめる。
「さっきの言葉はつまり、これからもヒトミは襲われるかもしれない、ということだな?」
「そういうことです。前にも言った通り、ワイルド・ワンに出くわす人で一回だけで済んだという人は少ないです。一回目で死んだ場合を除けばね」
黙り込んだ僕に加納は明るく声をかける。
「そのために俺がいるんですよ。これから当分、俺はヒトミちゃん専属のボディガードです。先輩との約束ですしね」
その言葉の裏に小さな虚しさが潜んでいるのを僕は感じた。この男も、死んだ友との約束を果たすためだけに生きているのだろうか。そう思うと、ほのかな親近感を覚えた。その沈黙が加納には不安だったらしい。
「なんですか、黙りこくっちゃって。とにかく、俺がいるうちはワイルド・ワンがヒトミちゃんに近づくことはできませんよ」
「そうか。それは頼もしいな」そう言うと僕は先程から二人が意図的に避けていた話題に触れた。「それなら、こいつは一体なんだ?」
バーカウンターの、ちょうど僕と加納の真ん中に転がるバレーボール大の赤い球体。体のほとんどを占める大きな口に赤と黒のギザギザの尻尾。
僕が目を離した隙に、〈龍〉はバーの中にまで入り込み、穏やかな寝息を立てていた。

「こいつはギギモンですね。それなりにレアですよ。俺もこの仕事長いけど、初めて見た」加納はギギモンとやらの尻尾をつついて言った。
「そんなことは聞いてない、こんなの放っておいて危なくないのか?」
「こいつは幼年期ですから犬や猫程度にしか危なくないですよ。たまに噛んだり、ちょっと熱い泡を吐く程度です」
「ちょっと熱い泡?」
「卵くらいなら茹でれるかも。店のガス代浮きますよ」
「熱湯じゃないか! さっきの化け物みたいに、殺さなくていいのか?」僕は素っ頓狂な声をあげて言った。
「やってもいいですけど、殺していいんですか?」
うぐ、と喉の奥で音が鳴った。目の前に転がる生物は今の所無害だし、触れてみるとかすかに暖かい、それが確かに一つの命であると実感してしまうと安易に殺してくれとは言えなかった。それにこいつは少しだけ可愛らしい。少し、カワイイ。
「殺さないんだったら、どうすればいいんだ」
「ここで育てたらどうです?」いたって真剣な口調で加納が言った。
「おいちょっと待て。育つのか、こいつ」
「育ちますよー。それはもうすくすくと、さっきのゴーレモンくらい大きくなります」僕の顔に縦の線が走ったのを見たのだろうか、彼は慌てて付け足した。「そうなったらこっちで適切な処置をしますから。店に置いて見ましょうよ、ねっ? ヒトミちゃん、喜びますよ」
ヒトミのことを出されては僕に勝ち目はない。まあ仕方がない、猫だと思って世話してみよう。可愛いし。
「こいつ、何を食べるんだ?」
「人間と同じものを人間よりも多く食べますね」
「ものすごく燃費が悪いってことだな」
そんな言葉を交わす僕らを尻目に、六月の夜、龍は静かに眠っていた。

*****

すっかり寝静まった街を加納満はジーンズのポケットに手を突っ込んで進んでいた。悪くない気分だと彼は考えた。当初の目的である人物への接触は果たされたし、成熟期相手の楽な仕事でタダ酒にありつけた。ギギモンを辻に押し付けるという仕事も、思ったより楽に達成できた。任務の為にはどうしても、あのバーにギギモンを置いてもらう必要があったのだ。あの男を説き伏せるなんてとてもできないように思えたが、ハードボイルドを気取っていてもああいうゆるキャラが好きなのかもしれない。
そうは言っても溜息は隠せない。本当に辻とヒトミの幸せを願うなら、あの場でギギモンを殺すべきだったのだ。そうして自分は組織ぐるみの一大任務をおじゃんにした張本人として免職され、細々と暮らしていくことになる。俺はまだ二十七だ、クビになっても仕事はあるだろう。それなのに俺はそうしなかった。高給の仕事が惜しいからか? 世界を救うというこの任務の方が重いと考えたからか?

お前は逃げたんだ。

「しかし、因果なものだよな」闇に向けて彼は語り続ける。「親子二代で続けて適格者が出るなんて、普通ありえねえよ」

〈選ばれし子供計画〉

かつて自分の友人達を殺した計画に、今度は自分がその子どもが巻き込もうとしている。
あの時は、自分は明久と咲を守れなかった。二年前のあの日のことを思い出すと今でも加納はひどいめまいに襲われる。真っ赤で大きな口から放たれる炎。どうせ死ぬなら一緒にと無力感の中で思った俺をあの二人はこちら側に突き飛ばしたのだった。


「お前はまだ若いんだ」
俺と大して変わらないじゃないか。


「私たちは手遅れだけどね」
俺だってもう手遅れだよ。あんた達がいないんじゃあ。



「ヒトミを頼めるかい?」



「今度は、守れるかな」
初夏の闇から返事があった。「出来ますよ、マスターと私なら」
加納満は露骨に顔をしかめる。「クラビス、人の話を勝手に聞くんじゃねえ」
「マスターの独り言が多いのが悪いんです」
闇の中の声に向けて大げさに溜息をつきながら加納満は考える。あの辻玲一という男、はじめは面白みのない男という印象だったがどうもそれだけではないらしい。ヒトミのついでだと思っていたはずのあの男に少し興味が湧いた。そう長く話したわけでもないのに、何故そう思うのだろう。
「同類、ってとこかな」
「マスターと私がですか! 感無量です!」闇の中から聞こえた嬉しそうな声に加納満は舌打ちした。
「ちげえよ」そう言ってから、今度はいたって真剣な声で闇に語りかける。
「クラビス、ゴーレモンのことは知ってるな。説明してくれ」
「はい、ゴーレモンと名付けられた種は実は二種いまして、今回マスターがデリートしたのは後に名付けられた、比較的ポピュラーなゴーレモンです。昔ゴーレモンと呼ばれていた種は最近はほとんどリアライズ記録がありませんね。なんで名前の重複が起こったかという話が傑作でして、ヒュプノスのデータベースに…」
「俺が何を聞きたいかは分かるだろ、大人の事情は省略しろ」
「分かりました。ゴーレモンは岩石の巨大な体を持ちながらも基本的には動けない人形のようなデジモンです。トループモンと同じですね、なんでマスターはいつも私を差し置いてあんな人形風情を使うんですか!」
「いいから続けろ」
声はぶつぶつと小声で恨み言を呟いた後言った。「先程も言った通り、ゴーレモンはタダの人形です。自我を持って動くことはできず稼働には自分より上位の存在の力と命令を必要とします」
「…」
「マスターは今回の件に何者か黒幕がいるとお考えですか? この極秘任務の遂行を妨げる何者かが」
「分からない。でもどうもこの雲行きは気にくわない」
「そうですか? 今日のマスターはいつもと比べてとても楽しそうでしたよ。辻さんと話してる時なんか特に」
「余計なお世話だ」
「マスター」
「なんだ!」
「今度は、守れますよ。きっと」
加納満は口を噤んだ。もう独り言はいらないだろう、どんなに強がってみても、パートナーにはすべてお見通しなのだ。

*****
六月の夜の暖かな空気、けれど夏が来る前に僕等は長い長い雨の日々を超えなくてはいけない。
それが終わった時、僕らの全員が笑っていられるだろうか。そんなハッピーエンドは自分には似合わない気がした。でも、やはりそうであったらいいなと思いながら洗い物のグラスを手に取る。怪物相手には自分は非力だけれど、これから何がやってこようとも、ヒトミの眠りを妨げさせるようなことはしない。彼女が穏やかな夢をいつまでも見ることができるように。僕はもう手遅れだから、せめて彼女を守りたいのだ。

*****

少女は空を飛んでいた。赤い龍の背中にまたがり、これから父さんと母さんに会いに行くところだったのだ。少女が龍の体から恐る恐る下を覗くとそこには素晴らしい景色が広がっていた。よほど高いところなのだろう。青も緑も茶色も全てが一緒くたの色彩となって広がっていた。雲を突き抜ける度に頬が微かに濡れ(少女は雲が氷の小さな粒からできているということをちゃんと知っていた)、肺に流れ込む空気はきりりと冷えている。
ちょっと待って、彼女は龍に声をかける。理由も原理も関係なしに、唸り声だけで彼女と龍は会話ができた。引き返しましょう、玲一おじちゃんも乗せていかなくちゃ、それに今日優しくしてくれたあのお兄さんも。こんなに素晴らしい眺めなんだもの、独り占めはできないわ。


龍はそれに答えるように大きく羽ばたき、地上に降りていった。いつの間に消えたのか、その背中にはもう少女はいない。落ちちゃったのかと周りを見渡すうちに、龍は自分がだんだん小さくなっていることに気づいた。怖いな、龍は思う。今はもう羽ばたく翼もない、このまま落ちたら自分は死ぬだろう。死ぬ? ずっと前にそんなことをした気がするな、思っているほど大したことじゃないのかもしれない、なんといっても前もやったことがあるのだ。
でもダメだ、龍は首を振る。自分にはやらなくちゃいけないことがある。あの子をお母さんとお父さんのところに連れていくと約束したのだ。一体あの子はどこにいったんだろう? 首を捻って考えようにも、体はもう小さなゴム毬のようになってしまっていて捻る首がない。龍はジタバタ足を動かしながら、それでもどこまでも落ちていった。

しかし龍が落ちた地面はその予想とは裏腹に柔らかく暖かかった。これが死ぬってことだっけ? 前にやった時は、流石にもっと苦しかった気がするけどな、でも確かに自分は死んだのかもしれない。だってほら、こうしている間にも意識は薄れていく…。


少女は辺りを見回した。さっきまで自分を乗せてくれていた龍はどこにもいない。彼女が立っているのは何もない荒れ野で、乾いた砂埃混じりの風が頬に吹き付けた。私ったら、なんでこんなところに来ちゃったんだろう? おじちゃんはいるだろうか、そうじゃなければあのお兄さんでもいい、少女は大声をあげて誰かいないか尋ねながらそこら中を歩き回った。どこからも返事は返ってこない。
やがて少女は泣き出してしまった。ここが自分が夢見ていた場所だと気づいたからだ。お父さんとお母さんはこんな何もない場所で、暑い日差しに耐えているのだ。二人は確かにここにいるのだけど、私には何かが足りなくて、そのせいで二人の姿が見えないのだ。そう思うと余計悲しくなって少女は一層大きな声で泣いた。

どれだけ泣き続けていただろう。長い長い時間が過ぎた頃、少女の目は溢れる涙の中で空に赤い光が瞬くのを捉えた。あれはなんだろう。人かもしれない、と少女は嗚咽するのも忘れて思う。私もあんな風にしてここに降りて来たのかしら、でも他に誰がこんなところに来るのだろう?
赤い光はますます大きくなった。あれは人じゃない、そう少女は気づいたが、がっかりはしなかった。むしろ、もっと大きな感情が胸の左あたりで動くのを感じた。

龍だ。

そして私は、あの子を知っている、ずっと前から。

赤い光はもうすぐ側だ。あれを受け止めたら痛いだろうか、いやそんなはずはない。私と龍はずっと前から友達なのだから。

こっちにおいで、と少女は両手をあげ、光を胸に抱きとめた。眩しくあたたかい赤の色彩の中で、私は溶けてしまったような気分だ。全部混ざって、みんな一緒…



ヒトミと、いつの間にかその胸に抱かれて眠っていたギギモンは、一緒の夢から一緒に目を覚まし、それを辻玲一の呆れたような笑顔が出迎えた。朝が来たのだ。



六月の龍が眠る街 一章 終

ID.4737
 
■投稿者:くじら 
■投稿日:2017/06/27(火) 20:27


あとがき
はじめまして くじらと申します

この度は僕の初めての小説「六月の龍が眠る街」の第一章を読んでいただきありがとうございました。
この掲示板のことはずっと前から知っていまして沢山の小説を楽しませていただいていたんですが、なんとなく気が向いたので自分でも作品を投稿することにしました。
しかしやはり小説を書くのは難しいですね。特に戦闘シーン、緊迫感も躍動感もまるで出なくて、修行だなと思いました。

文字数的には二回に分ければ足りたのですが物語のつながりを考え三分割しました。また、小説の中でアニメシリーズの用語を多用していますが世界観はアニメシリーズとは異なるものです。用語も独自の解釈で使うときは文中で説明していくのでどうかご理解ください。

最後に、各登場人物のプロフィールを置いていこうと思います。後々出てくる設定もありますがストーリーには関係ないのでご安心を。

辻 玲一(ツジ レイイチ) 三十二歳
バー〈アイス・ナイン〉の店長。ヒトミの両親とは大学からの親友でその遺言に従いヒトミの後見人として彼女と共に暮らしている。カワイイものが好き。

神原 瞳(カンバラ ヒトミ) 七歳
小学校二年生、二年前に両親の死を目撃し心に深い傷を負うが辻の元で回復し、共に暮らしている。バーで仕入れた知識を学校で披露しては担任に叱られている。

神原 明久(カンバラ アキヒサ)
神原 咲(カンバラ サキ)
ヒトミの両親。〈ヒュプノス〉のエージェントだったらしいが二年前に怪死を遂げた。

加納 満(カノウ ミチル) 二十七歳
対サイバー災害組織〈ヒュプノス〉のエージェント。ヒトミの両親の後輩にあたる。昔のロックを好んで聴く。

千鶴(チヅル)
〈ヒュプノス〉のオペレーター。勤務態度に問題があるとの指摘もあるが、エージェントからの人気は高い。


7月9日追記
Twitterアカウントを作りました
またpixivで同内容の小説の他、デジモン以外の他作品も掲載する予定です。
そちらでの名義は『マダラマゼラン一号』となっています。
どうかよろしくお願いします。